オビ コラム

企業の実例に学ぶ!

新規事業を行うために必要な顧問活用の方法とは?

株式会社メディアインキュベートの例

 

メディアインキュベートは、メディアの立ち上げと運用を支援する企業。これまでにも大手紙メディアや放送局など、ジャンルを問わず企業のメディア支援に携わってきている。

事業を成長させるためには、効果的に知見を深め、事業を進めていく必要がある。そこでメディアインキュベートでは、各領域で圧倒的な知見を持つ顧問の方々の協力を得ているという。詳しく見ていこう。

 

 

齋藤氏

同社では動画事業として、動画事業の立ち上げから組織体制の構築までをサポートしている。この領域での協力者は、元BS11編成部長兼執行役員の齋藤行成氏。同社に顧問として就任している。

齋藤行成氏は、日本初の本格的都市型ケーブル局東京ケーブルネットワーク(当時の文京ケーブルネットワーク)の制作・技術課長、日本ビーエス放送の取締役兼放送部長、BS11の編成部長兼執行役員を経て独立した人物だ。

全国放送派遣協会理事や一般社団法人over8k.comを務めており、映像業界の権威。メディア自体の理解もある齋藤氏の就任で、動画事業は急拡大している。

 

 

 

次に、前号でもお伝えした「ペットスター」(http://media-incubate.com/petstar/)。2017年4月にメディアインキュベートからリリースされた新事業で、ペットに関するプロフェッショナルが、ペットと暮らす人やペット関連企業にさまざまな形で支援を行うというものだ。

藤田氏

このペット事業をより成長させるために、デイサービス拠点数で国内ナンバー1の株式会社日本介護福祉グループ創業者で、株式会社CARE PETSの藤田英明社長をアドバイザーとして迎え入れている。

CARE PETSは、動物看護師がペットの訪問看護・介護を行う業界初のサービス。飼い主の介護負担を軽減するサービスとして注目され、2016年8月の会社設立後は、フランチャイズ応募開始からたった半年で13店舗まで拡大している。

メディアインキュベートは藤田氏のアドバイザー就任で、ペット事業だけでなく介護領域などでも事業展開を進めている。圧倒的な事業成長を遂げた経営者から、経営面でも様々なアドバイスを受けているようだ。

 

 

メディアインキュベートでは、メディアの課題解決をするためにシステムの開発も行っている。そのシステム領域での協力者は、株式会社豆蔵ホールディングス(TYO:3756)の創業者であり、しゃかいデザイン株式会社のCIO、鈴木高弘氏。

メディアインキュベートへはITスペシャリストとして就任している。鈴木氏はオブジェクト指向技術分野で20年以上の実務経験を持ち、同分野のスペシャリストとして日本の草分け的存在だ。

 

また鈴木氏とともにしゃかいデザイン株式会社を経営する宇田川燿平社長の存在も大きい。宇田川氏は日興証券を経て、90年にデュオシステムズ(現ITbook)を創業。04年に東証マザーズに上場し、政府・自治体など公共機関のIT戦略策定プロジェクトに従事してきた経歴を持つ。

しゃかいデザイン株式会社設立したのは2010年のことだ。浜崎氏は、鈴木氏・宇田川氏の両名から、起業以前からも支援をしてもらっているという。

 

「宇田川さんや鈴木さんからは、メディアインキュベートの創業前から企業経営についてもアドバイスをいただいていて、精神的にも事業を行っていく上でも、いろいろと助けていただきました。そして今は当社のアドバイザーであり、メンターとして支えていただいています。企業経営をしていく中で、踏んではいけない石があると思います。それを上手く、優しく、踏まないように導いていただいています」(メディアインキュベート・浜崎正己氏)

 

メディアインキュベートは、メディアに関わるあらゆる事業を行う上で、さまざまな人物からの支援を受けている。

メディアとコミュニティは不可分であることから、コミュニティマネージャーとして実績を残す藤田彩月氏、メディアのデザイン力を上げるべくデザイナーとして活躍する須田亘氏、

さらに、新事業として始めた音楽レーベル「メディアインキュベートミュージック」の事業強化を図るべく、経済産業省「第三回クールジャパンマッチンググランプリ」に採択されるなど音楽家として事業を成している石川直哉氏、

出版事業として開始した「メディアインキュベート・ブックス」では、「JAPANESE DANDY」「世界のCEO」「英単語速習術」などの名著を世に出す老舗の出版社・万来舎とも連携している。

 

河合氏

このように、同社には様々な人物がアドバイザーに就いているが、一方で相互に就任する場合もある。

メディアインキュベートはベンチャーの支援事業も行っており、「高齢者見守りデバイス」を開発・販売をする株式会社みまもーらの取締役として、2017年6月にメディアインキュベートの浜崎氏が就任し、同時にみまもーらの河合斎行社長もアドバイザーに就任。

IoTを活用したメディア領域の課題解決を推進する。

 

 

 

「メディアインキュベートが心がけているのは、素晴らしいチームを作ることです。当社では出版事業も始めたのですが、老舗の出版社である万来舎の協力を得ることができました。

自社での事業を伸ばすことはもちろんですが、リスク低減も考えて、自社の強みを生かして〝アライアンス戦略〟を組み、事業領域を拡大することは、今後のベンチャー・中小企業経営においても、一つの重要な選択肢になるように思います」(浜崎氏)

 

 

オビ コラム

●プロフィール

浜崎正己(はまさき・まさき)氏…大学卒業後、大手建機レンタル企業を経て兼松グランクス株式会社に転職し、WEBサイトのディレクターを経験。以降、GMOモバイルやザッパラスにて各種メディアのディレクション業務に携わり、2016年3月に株式会社メディアインキュベートを設立。メディアの立ち上げ・運用支援を手掛けるほか、メディアに特化したベンチャーキャピタルの設立も検討中。

 

●株式会社メディアインキュベート

〒104-0043 東京都中央区湊3丁目16-3 イトウビル2F

masaki.hamasaki@media-incubate.com

過去記事はコチラ 「株式会社メディアインキュベート – メディアで事業創出支援を』

 

 

 

◆2017年7月号の記事より◆

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