株式会社アバント|新郎新婦(ふたり)のために、世界でひとつ。オーダーメイドウェディング
株式会社アバント 新郎新婦(ふたり)のために、世界でひとつ。オーダーメイドウェディング
◆取材・文:加藤 俊 渡辺 友樹/撮影:周 鉄鷹
ウェディングとロケーション撮影を総合プロデュース
ブライダル業界で、黒スーツを着ないスタッフ。事務所として利用されるのは、風情溢れる古民家。
今、ブライダル業界の常識からかけ離れたこの会社が、業界に新風を巻き起こしている。
鶴岡八幡宮のお膝元、ひとを歓喜させる独創的な結婚式。両家の顔合わせは、風情溢れる古民家で。
結婚式当日。
鎌倉にある緑に囲まれた古民家には、新郎新婦(ふたり)の想い出の写真やアイテム、子どもの頃からの好物等、メモリアルな品が飾られる。両家の親族は、そういったふたりの色褪せた想い出を手繰り合いながら、風通しの良い縁側や居間での談笑を楽しむ。自然と話は盛り上がり、打ち解けていく。主役のふたりは、時間に追われることなく、メイクや着付けの準備に。最後の仕上げに、新婦の紅が母の手によって引かれる。忘れられつつある習慣。そして、鶴岡八幡宮へ。
「自分たちの家から嫁いでいくような自然さを演出したいんです。リラックスできる空間で、緊張を解いてもらって、一枚でも多く素敵な笑顔を切り取りたい。せっかく鶴岡八幡宮で挙げる結婚式ですから、古き良き日本の結婚式をメイクや着付けの段階からはじめないと」(周 鉄鷹さん、以下同)
古都・鎌倉でウェディング前撮り写真ブランド『縁(enishi)鎌倉ウェディング』を展開する株式会社アバント。同社の代表取締役、周鉄鷹さんは、フォトグラファーならではの視点を活かし、上記のようなウェディングの総合プロデュースを行っている。
強みは『絵画のような写真』
同社によるロケーション写真の特徴は、新郎新婦の引き立たせ方にある。どの写真も、思わず息を飲む「絵画のような」美しさ。でも、これは「芸術作品ではありません」と周さんは言う。
「ウェディング写真は、ただ綺麗に撮るだけではダメ。あくまでもおふたりに喜んでもらうこと、新郎新婦の一生の思い出として、何十年経っても微笑ましく見ることができる写真にすることを最優先に考えないと。そのために、『おふたりの美しさが一番映える絵を切り取る』と、うちでは言っています。
重要なのは、美しく自然に見せるポーズの指示の出し方。新郎新婦はプロのモデルではないのだから、的確な指示を出さなければ、喜んでもらえる一枚にはなかなかなり得ません」
そのために同社のフォトグラファーは、新郎新婦との顔合わせの時点から、ふたりの表情や仕草、クセなどの所作を観察し、一番映える角度や表情を探っていく。衣裳やメイクもそれぞれに合ったものをプロの視点で提案する。
フォトグラファー、メイク、スタイリスト、プロデューサーの誰もが、業界で絶賛されているプロであり、そうした者同士がチームを組むからこそ、業界に新風を巻き起こしているのだ。
「どんな場合でも、おふたりに合ったメイクや衣裳、表情、角度、ポーズなどをきちんと提案していけば、おふたりならではの姿がきれいに映える写真は撮れます」
事実、「『自分たちは素人で美男や美女ではないし』『わたしは妊婦だから着られる衣装が限られている』……とあまり乗り気でない人にこそ、来ていただきたい」と、チームが成せる自信の表れか、周さんは言う。
実際に式を挙げたお客様やロケーション撮影をされたお客様から後日送ってくる手書きの感想には、同社への感謝が、興奮冷めやらぬ筆致で綴られている。
『KISEKI Wedding ~キセキ・ウェディング~』への参加、そして未来のプラン
冒頭に紹介した『縁(enishi)鎌倉ウェディング』からも伝わってくる通り、同社は新郎新婦ごとの、そのふたりならではのオリジナルな演出にこだわりを持っている。
「今後は、自社でオリジナルのウェディングプランを手がけたい、総合的なプロデュースを行っていきます」
周さんは、今春立ち上がったオリジナルウェディングプロデュースブランド『KISEKI Wedding ~キセキ・ウェディング~』にもデザイナーとして関わっている。招待客にも、「こんなに楽しい結婚式があったんだ」と喜んでもらえる、新郎新婦(ふたり)のために、世界でひとつのオーダーメイドウェディングがコンセプトになっている。
多数の業者がひしめくブライダル業界。「結婚式」というと、決まった流れに沿ったモノという画一的な絵面が頭に浮かぶ。最近、そんな在り来たりな流れに沿わない人たちが増えていると言う。確かに、一生に一度の晴れ舞台を自分たちの好きなように演出したいと思うのは、誰しもが想うこと。それがこれまでは、式場に縛られる形で、決められた枠組みのプランに従うしかなかっただけなのだ。
実際に、既に革新的なオリジナルウェディングプランのプロデュースを手がけ、目覚しい業績を上げているブランドも登場している。そうしたなか、名だたるブランドや企業から指名を受け、フォトグラファーとしての実力は既に折り紙付きの周さんが、彼女の自由な発想力で、結婚式の祝い方の常識に、楔を打ち込んでいく様に興味は尽きない。そして自社のプランをいかに描くのか。同社が切り取る未来が楽しみだ。
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株式会社アバント 一生の晴れ舞台で、最高の美しさを引き出す。ウェディング写真を総合プロデュース
●周 鉄鷹(Thieyun Shu、しゅう てつたか)
1998年、中国魯迅美術学院グラフィックデザイン専攻映像分野卒業。
同年7月来日、東京学芸大学大学院グラフィックデザイン専攻卒業。
●株式会社アバント
〒248-0011
神奈川県鎌倉市扇ガ谷1-13-46
TEL 0467-39-5093
◆2014年6月号の記事より◆
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