社員教育研修の専門会社、株式会社ディプレが行なっている「リーダーシップLab.(ラボ)」。過去の合宿研修参加者へのフォローアップという位置づけのこの研修では、より具体的に「リーダーシップ」を実践できる人材の育成を目指している。今回はその第6回と第7回の報告だ。

 

株式会社ディプレは2006年に中西誠代表取締役が創業した教育研修を主に行う会社だ。特に合宿型研修を中心に行っており、富士吉田市の合宿所でのチームビルディング研修が有名で現在までのべ7000人以上が受講し好評を得ている。¥ 今回のレポートはその合宿参加者を対象に行なっている「リーダーシップLab.(ラボ)」の第6回と第7回。今回のテーマは「問題解決のためにリーダーはどうすべきか?」だ。

 

仕事で最も必要とされる能力……問題解決力

第6回と第7回は、今まで学んできたリーダーシップを実践でどう活かしていけばよいか、という点から、ケーススタディを中心にグループディスカッションが多く行われる回になった。
「仕事をしていく上で一番必要とされる能力は何でしょう? 行動力? コミュニュケーション力? 決断力? どれも大事ですが、最も重要なのは問題解決力です。何かトラブルが発生した時に、過去自分が身につけてきた知識や経験を使っていち早く問題を解決すること。上手くいっていない状況を上手くいく状況に変えることです」

具体的には、と中西代表は続ける。

問題解決には原因・問題点・助言の3つが必要だという。

「例えれば、道端の石につまづいて転んだ場合、石があるのが原因、それにつまづいてしまったのが問題点、そうしないように注意するのが助言です。この三点を明確にすることで問題を迅速に解決することができる」

参加者たちが頷く。

「注意すべきは犯人探しをすることはしないことです。犯人を見つけてつるし上げても問題の根本的な解決にはならない。また箝口令を出して事実を隠してしまうのも問題です。重要なのは、情報収集するための意見交換をする場を作ること」
社内の雰囲気によっては、意見を出しづらい環境の場合がある。それだと問題点の発見が遅くなってしまう。自由に発言できる環境を作っておくこともリーダーの役割だと中西代表は話す。

 

チームの「共通認識」を作り出す

「多くの場合、経済的な合理性などを理由にこういった問題解決のステップは押さえ込まれてしまっている。また組織の上司もこのような手順を理解していないことが多い。ですから個人一人一人がリーダーシップを持って問題解決にあたることが大事です」

多くの人が意見を出し合うことで、問題解決への共通認識が生まれる。それが最も重要なことだと中西代表は話す。

ケーススタディでは、KJ法などのやり方を駆使して問題点を発見する作業や解決への方法などがディスカッションされた。

「言語化して共通認識をもつということが大事だと思った」(匿名希望)

「KJ法を使って問題解決に向けてみんなのベクトル・目的意識を合わせられる」(C-mind主任代理丸山太喜氏)

「問題解決力を実践形式で学ぶことができた」(株式会社SAKURAG中原圭介氏)

 

より実際に使えるリーダーシップの考え方を学べるようになってきたリーダーシップlab(ラボ)。次回にも期待だ。

 

中西誠

1976年、大阪府生まれ。

19歳の時に大阪でクラブ・ディスコを起業。

その後20歳の時に創業期の株式会社セントメディア(現株式会社ウィルグループ)に入社、営業として社内の初代MVPを獲得。

社内の採用・教育担当として年間500人以上の研修に携わる。2006年に退社、株式会社ディプレを創業。以後現職。

 

 

株式会社ディプレ

東京都新宿区新宿1-9-4 中公ビル3F

URL:http://www.deple.jp/