長島寿恵の健康コラム|戦国武将も健康オタクだった
長島寿恵の健康コラム
戦国武将も健康オタクだった
◆文:長島寿恵
優良な企業ほど、健診や健康づくりに力を入れています。
こころやからだのコンディションがベストになれば、体調不良で会社を休む人が減り、能率も上がり、アイデアが浮かび、業績アップに繋がると、経営者は気付いているからです。また、世の中で成功者と言われている人達も、自らの健康にとても気を付けています。
グローバル化が進んだ現代のビジネス社会は、よく戦国時代に例えられます。戦国武将は、常に第一線で指揮を取れるよう健康には大変執着していたといわれます。
そんな戦国時代に、信長や秀吉、そして徳川家康など名だたる武将達が頼りにした健康指南役がいました。曲直瀬道三という漢方医ですが、俳諧の形で、現代にも通用する養生法を残しています。その中でも次の二編は、現代人にも大変役に立つと思いますので紹介いたします。
●歯津(ししん)
とり鳴きて 我歯をたゝき 口すゝぐ津(つば)を呑み入よ のぶる玉のを
この句は、唾液を出すことが健康に如何に大事であるかを示しています。唾液は免疫を高めたり、若返りのホルモンを出すことでよく知られています。よく噛むことが大切です。
●疫因
腎精を 冬たもたねハ 春夏のなべての民の 病のかれず
漢方医学では、腎が主る精は、免疫力というからだの抵抗力とも深い関係があると考えます。
この句では冬、睡眠や休養を充分にとり、からだを冷やしすぎないようにして腎を大事にすると、春夏になっても体の調子が良いということを説いています。
◎これから定期的に、健康づくりに関するお話をご紹介させていただきます。
●プロフィール
ながしま・ひさえ…青森県八戸市生まれ。東京薬科大学卒業。薬剤師、健康運動指導士、西東京糖尿病療養指導士、健康・食育マスター(財団法人日本余暇文化振興会認定)、日本メンタルヘルス公認心理カウンセラー。多彩な資格をもったユニークな健康づくり専門家として、全国で運動や、食生活、心の在り方の改善を提唱する講演活動を行っている。
★オフィシャルサイト「ヒサエ・スタイル」