健康コラム – マインドフルネスで脳と心の疲れをとる〜マインドフルネス的「食事のいただき方」〜
長島寿恵の健康コラム
マインドフルネスで脳と心の疲れをとる〜マインドフルネス的「食事のいただき方」〜
毎日やってくる3度の食事の時間。忙しくて、お腹を満たすだけの食事になってはいませんか?
また、これを食べ過ぎると太るとか、食材ばかり気にしてないでしょうか。
食事をいただく時の意識を少し変えるだけで、脳や心の疲れをとることができます。
何を食べるかではなく、「どう食べるか」を意識してみましょう。
あなたは次のような食事のとり方をしていませんか?
・新聞や雑誌を読みながら
・テレビを見ながら
・考え事をしながら
他のことに気を取られながら、ただ、口を動かして飲み込んでしまっている方も多いことでしょう。
本来、食べることによって消化器系が働き、副交感神経が優位に働きます。
副交感神経はリラックスする神経でもあるのです。
よって、何かをしながらではなく、食事の時「いまここ」をちょっと意識するだけで、脳や心をリフレッシュさせることができるのです。
1、今日も食べることができて良かったと感謝の気持ちを持つ。
病気などで口から食べることができなくなってしまった方も世の中にはいらっしゃいます。今日は口から食べることができている、ということは有難いことです。
2、食材を味わう。
新聞や雑誌などを見るのではなく、自分に食べられるためにやってきた目の前の食材を見て、色やにおい、味、触覚を味わってみましょう。仕事と別のところに意識を向けることによって、仕事で使っているお疲れ気味の脳を休ませることができます。
また、野菜一つとってみても、大地から栄養を取り、空気や太陽の光など様々なお陰を頂いて育っています。そして、それを食べるということは、いろいろな存在がないと人間は生きていくことができないということの再認識にもつながります。
3、作って下さった方に一言添えてみる。
昼休み、定食屋さんに通っていたとしたら、ごちそうさまでしたの後に、一言短い言葉で良いので加えてみてはどうでしょう。
「具だくさんの味噌汁、美味しいねえ」「盛り付けも彩りよく上手だね」。食事に集中する習慣が付くことでしょう。
4、食べた物の流れをシュミレーションしてみる。
人の身体は食べ物から作られています。
「自分の食べた物が、口、食道、胃、小腸、大腸と進みながら、消化されていく。そして、栄養が身体のすみずみまで吸収されていく。どんどん、新しい細胞に変わって、命が吹き込まれていく。まだまだ私の身体は進化していく」
特別な食事を食べに行かなくても、時間をかけなくてもできます。
どうぞ試してみていただけたらと思います。
●プロフィール/長島寿恵(ながしま・ひさえ)
青森県八戸市生まれ。東京薬科大学卒業。薬剤師、健康運動指導士、睡眠健康指導士上級、西東京糖尿病療養指導士、健康・食育マスター(財団法人日本余暇文化振興会認定)、日本メンタルヘルス研究コース終了。多彩な資格をもったユニークな健康づくり専門家として、全国で運動や、食生活、心の在り方の改善を提唱する講演活動を行っている。趣味:武道、ピアノ
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◆2017年6月号の記事より◆