長島寿恵の健康コラム – 秋、体調を整えて仕事に向かうために
長島寿恵の健康コラム
秋、体調を整えて仕事に向かうために
秋が深くなってきたら、なんだか落ち込みやすいとか、ストレスを感じやすくなってきたという方はいらっしゃいませんか。
それは季節の変化が気持ちにも影響を及ぼすからです。
漢方医学では、私達は自然の一員であると考えます。ですから、私達の心の状態も自然の変化によって変わってきます。
秋の季節は、気持ちの面では、憂いや悲しみが生じやすくなりやすいと言われています。少しずつ気温が下がってくるとともに、元気が出なくなる人も出てくることでしょう。
この時大事なことは、睡眠をしっかりととることです。
早寝早起きをして、夏よりも睡眠時間を多くとりましょう。睡眠不足が心に大きく作用するからです。
その他、身体にはどんな変化が起こるでしょうか。
秋はさわやかな、過ごしやすい季節ですが、空気は乾燥してきます。その結果、「肺」など呼吸器系が影響を受けやすくなります。鼻やのどが乾燥して潤いがなくなると、免疫力が低下しやすくなってしまいます。
旬の果物には「肺」を潤す働きがあります。特に梨はお勧めです。ですが、果物は食べ過ぎると冷えるので気をつけましょう。
猫背の姿勢は、呼吸器系の働きを悪くしてしまいます。
腕を大きく動かして、気持ちよく深呼吸をしたり、腕立て伏せなどをして、胸を広げる運動をすると、呼吸器系の働きが良くなります。
パソコンなどを使用してデスクワークの多い方は、意識して猫背にならないよう気をつけることが大切です。
そして、秋は「大腸」「皮膚」なども影響を受けやすくなります。冷たいものの摂り過ぎなどで腸を冷やさないようにしましょう。身体を温める鍋料理や、免疫力の上がるお味噌汁などお勧めです。
この時に、大根、生姜、ネギ、キムチ、しそなど少しの辛いものを加えると「肺」の働きを助けます。皮膚をさすって、温めることも免疫力アップに繋がります。
だんだん寒くなってくるこの季節は、運動をする時、激しすぎると体力を消耗してしまうので、夏より運動の強度を下げたほうがよいでしょう。
紅葉を見ながら、ハイキングをするなど、適度な運動での気分転換をしながら、積極的に身体と心を整えていただけたらと思います。
●プロフィール/長島寿恵(ながしま・ひさえ)
青森県八戸市生まれ。東京薬科大学卒業。薬剤師、健康運動指導士、睡眠健康指導士上級、西東京糖尿病療養指導士、健康・食育マスター(財団法人日本余暇文化振興会認定)、日本メンタルヘルス研究コース終了。多彩な資格をもったユニークな健康づくり専門家として、全国で運動や、食生活、心の在り方の改善を提唱する講演活動を行っている。趣味:武道、ピアノ
★オフィシャルサイト「ヒサエ・スタイル」 http://hisae-style.co.jp/
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◆2016年11-12月合併号の記事より◆
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