長島寿恵の健康コラム – 夏の過ごし方が秋の体調を左右する
長島寿恵の健康コラム
夏の過ごし方が秋の体調を左右する
◎クーラーで冷やし過ぎると自律神経のバランスも乱す
私達は自然の一員で、朝と夜を比べると、朝は太陽も昇り世の中も活動的になってきます。その時に交感神経の働きが優位になり、血管も収縮して血圧も上がってきます。
それに対して、夜になってくると太陽も沈み世の中も静かになってきます。その時に副交感神経の働きが優位になり、血管も拡張して血圧は下がってきます。
同じように、夏は暑いので血管も拡張して汗を出し、体温を下げ副交感神経の働きが活発になります。逆に冬の寒い時期は、放熱を防ぐために血管が収縮して交感神経の働きが活発になります。
このように朝と夜、そして夏と冬でも自律神経が自然のリズムに合わせてバランスを取っています。よって、夏にクーラーで冷やし過ぎていると、いつも血管が収縮しているということになり、自律神経のバランスを崩してしまうことにもなりかねません。
◎陰極まって陽になる
夏、足がほてって布団から出さないと眠れないという人がいらっしゃいます。
日中冷たい水分の摂り過ぎや、クーラーで冷え過ぎている可能性があります。身体の中が冷えすぎてしまうと、今度はほてりに変わってしまうのです。
◎旬の食べ物が身体をちょうどよく冷やしてくれる
夏野菜には水分やビタミンなどがたっぷり含まれています。特にウリ科(キュウリ、ズッキーニ、ゴーヤ、冬瓜など)や、ナス科(トマト、ナス、ピーマンなど)の野菜には、夏の暑さを和らげてくれる働きがあります。
そして野菜には、カリウムが豊富に含まれ、余分な水分を排出してくれる作用もあります。特に夏に出回るスイカには利尿作用があり、むくみにも良いと言われています。
夏野菜は、1種類だけから摂るのではなく多種類の野菜を頂きましょう。
◎汗の出過ぎや、のどの渇きには梅を
水分を摂ることは大切ですが、夏野菜からも水分は摂れます。
のどが渇いてしょうがない、そして今度はたくさん水分を摂り過ぎ、汗が止まらない方など、少しの梅干しを食べたり、梅ジュースを飲んでみましょう。夏、水分の摂り過ぎで下痢気味の時もお勧めです。
体調良く秋を迎える為にも、夏の過ごし方が大切なのです。
●プロフィール/長島寿恵(ながしま・ひさえ)
青森県八戸市生まれ。東京薬科大学卒業。薬剤師、健康運動指導士、睡眠健康指導士上級、西東京糖尿病療養指導士、健康・食育マスター(財団法人日本余暇文化振興会認定)、日本メンタルヘルス研究コース終了。多彩な資格をもったユニークな健康づくり専門家として、全国で運動や、食生活、心の在り方の改善を提唱する講演活動を行っている。趣味:武道、ピアノ
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◆2016年8月号の記事より◆
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