山形オリジナルの農産物を美味しい串焼きに! 「やまがた三宝串」商標登録編
inventor’s eye 山形発・おとなの発明サークル No.005
山形オリジナルの農産物を美味しい串焼きに!「やまがた三宝串」商標登録編
From :山形県発明考案振興会
■庄内地方はまれに見る食文化の宝庫
山形県鶴岡市には2,000m級の高山からゼロメートルまでの標高差のある土地が広がり、四季の変化がはっきりとした気候によって驚くほど多種多様な農産物や山菜などに恵まれています。西側の日本海からは旬の地魚が数多く水揚げされ、北部は日本有数の穀倉地帯である庄内平野が広がります。そうした自然環境に加えて、出羽三山信仰、北前船の往来、民間育種の歴史が融合し、ここにしかない食文化が育ち、多彩な〝食〟に恵まれた地域になったのです。
その鶴岡は名峰・月山の麓で、庄内名物の赤かぶや近くの学校給食で使われるジャガイモ、人参、ニラなどの栽培をしている農家の成澤徹さん(66歳)は、『やまがた地鶏』の飼育もしています。やまがた地鶏は県内で飼われていた貴重な「赤笹系シャモ」がもつ旨さを継承し、コク、歯ごたえがありクセやしつこさのない上品な味わいに加え、ブロイラーよりうまみ成分が多くコラーゲンもたっぷりで健康にも良いと、評判のブランド鶏です。
ところがまだ世の中にあまり認知されていないため、成澤さんは普段からやまがた地鶏の普及のために「何か方法はないものか」と考える日々を過ごしていま
した。
■きっかけは、東日本大震災の復興を願う東北六魂祭
成澤さんに転機が訪れたのは、2014年に山形市で開催された東日本大震災の復興を願う第四回東北六魂祭の時でした。県の担当者から「特産の肉を使った美味しい商品はないか?」という話が出て、成澤さんは「これだ!」とヒラメキました。
やまがた地鶏は鍋や煮物でもおいしいですが、焼き物も絶品。以前から焼き鳥をつくっていたこともあって、やまがた地鶏に加えて県特産の山形牛、米の娘(こめのこ)豚の三種の肉を一本の串に刺した串焼きの試作を重ねました。あれもこれも食べたいという気持ちを一度に満足させる串焼きです。焼き方の工夫や味のバランスなどを考えながら完成させたこの串焼きは、地元のイベントで販売したところ、「ほどよい歯ごたえとそれぞれの風味が、1本で味わえる」と大変好評を得ました。
これは庄内地方だけでなく県内、東北地方、全国展開も夢ではないと確信した成澤さんは、大切なこの商品の品質を守るために、商標登録を申請。『やまがた三宝串』という名称で、平成27年12月4日登録されました(登録第5810119号)。
今までにJリーグ・モンテディオ山形のホームゲームで開催された「山形・宮城物産グルメ市」をはじめ、東京食肉市場まつりなどにも参加。「今後はもっとさまざまな機会で『やまがた三宝串』に出会えることでしょう。その時はぜひご賞味ください」と話す成澤さん。その顔には自信が溢れていました。
◎鶴岡少年少女発明クラブNEWS
2016年1月9日、今年最初の活動は金属探知機の組み立てからスタートしました。
部品の数が32個、ひとつずつ部品名と取り付け場所を確認しながらハンダ付けをします。ハンダ付けの作業が初めてのクラブキッズもいて、同伴したお父さんお母さんの手を借り、指導の応援に来てくれた高校の先生のアドバイスもあって作業は順調に進みました。
◎今月の発明家の言葉 〜Inventor’s Voice〜
「いま正しいことも、数年後間違ってることもある。
逆にいま間違ってることも、数年後正しいこともある」
・ライト兄弟(ウィルバー・ライト Wilbur Wright/オーヴィル・ライト Orville Wright)…動力飛行機の発明者で世界初の飛行機パイロット。自転車屋をしながら兄弟で研究を続け、1903年に飛行機による有人動力飛行に世界で初めて成功した。
【秋山鉄工株式会社】
●本社工場
〒997-0011
山形県鶴岡市宝田1丁目10-1
TEL 0235-22-1850
http://akiyamatekkou.tumblr.com
●日本国工場
〒997-0017
山形県鶴岡市日本国254-6
◆2016年2・3月号の記事より◆