次世代の産業を担う【中小企業】初めて明かされる秘話
日本再生の鍵を探せ 企業x学校物語

なぜ女性は“フィットネス”ではなく、「カーブス」に行くのか…

 

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イマドキのビジネスはだいたいそんな感じだ! 

なぜ女性は“フィットネス”ではなく、カーブスに行くのか…

◆文:佐藤さとる(本誌 副編集長)

 

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フィットネスクラブが高嶺の花ではなくなってから幾星霜。

日本では80年代から進出が本格化し、折からの健康ブームもあって、じわじわ成長を続けたが、この数年は市場としては頭打ちの感がある。

日本生産性本部が出している「レジャー白書」によれば、フィットネス市場は2006年には4240億円をつけてから、4100億円前後で凸凹している状況だ。

こうしたなか確実に伸びているのが、女性専用フィットネスジム「カーブス(Curves)」である。原産地はアメリカで、日本上陸は05年。すでに国内では35万人の会員がおり、拠点も930箇所もあるというから、もはやコンビニとかファストフード店の感覚である。

 

カーブスの成長についての分析は、さまざまなところでなされている。主な理由としては、

 

① 価格が魅力的なこと
② プールはもとよりサウナやシャワー室などをつけないため初期投資が抑えられる
③プールなど大きな設備を入れていないので、立地の選択肢が増える…などだ。

 

確かにカーブスは値段が安い。年会員なら月額5900円から。ただ他のフィットネスでも平日限定や夜限定となると6000円前後という設定は珍しくないし、そもそもカーブスにはプールもシャワー室もサウナもない。利用価値からすれば必ずしも安いとは言えない。それにとかく汗や匂いにうるさい女子が、プールはおろかシャワー室もパウダー室もないカーブスに惹かれるのは、謎と言えば謎だ。

②、③は納得だ。初期投資も場所もあまりとらないからカーブスは駅前の立派な商業ビルなどになくて、近所の商店街のふとん屋の奥にあったりする。ふとん屋さんとすれば、奥の倉庫や空きスペースを利用してもらうことでテナント料が入るし、通ってくる人がふとんを目にしていれば、季節の変わり目などに「そういえば」と手に取って「あらいいわね」とお買い上げする客も出るだろう。互いがWIN=WINとなっているのだ。

 

そうやって細かく見ていくとカーブスには「なるほど」と思わせる仕掛けと仕組みがたくさんある。しかし、ワタシが一番得心したのは、カーブスがダイエットに関心の高い新しい層をターゲットにした、という指摘だ。

デブ

会員となる女子の平均年齢は59歳。そう“花も実もつけてしまった”女子である。こうした人の最大級の悩みは加齢に伴う体型の大きな変化だ。

もちろん若い世代にも体型が標準から大きく外れている方もいる。本来こういう方々こそフィットネスクラブは利用されなければならない(個人的に医療保険を適用してほしいと思っているが)。

 

もちろんこういう方々にもフィットネス意欲はある。でもフィットネスジムに行けない事情があるのだ。それは「異性の目」だ。彼女たちは異性の目を気にして、体型がわかるフィットネスジムに足を踏み入れられないというのである。

もともとエステや美容整形、大手フィットネスジムなどに関心を示すのは、そもそも痩せている女子、もしくは標準値にいる女子である。「太った女子がしたがるのではなく、痩せている女子がしたがるのがダイエット」なのである。

ふつうのフィットネスジムで大きく基準を超えた女子を見かけないのは、そのためである。つまりカーブスの勝因はそういった異性の目を気にしていて、なかなか「勇気ある行動」を起こせない女子のハートを鷲掴みにしたところにあるのだ。

 

親類の叔母(60代女子)は、今日も近所のカーブスに「ちょっと行ってくるわねー」と、ママチャリを駆って出かけていく。まだそのはっきりとした効果は見えていない。が、後ろ姿を見る限り、結構楽しそうだ。きっとフィットネス効果は二の次、なのかもしれない。

イマドキのビジネスはだいたいそんな感じだ。

 

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