
(写真左より)
・慶應義塾大学総合政策学部1年 酒井幾代(ご本人の希望により顔写真掲載NG)
・武蔵野音楽大学音楽学部4年 山田彩加
・法政大学法律学部4年 池谷その子
・慶應義塾大学環境情報学部3年 澤茂奈実
やまとなでしこプロジェクトHP

和太鼓グループ彩(プロ和太鼓奏者) 葛西啓之…2009年3月東京大学文学部卒業後、株式会社電通入社。2013年3月退社後、同年4月にプロ和太鼓グループ彩-sai-として本格的に和太鼓奏者としての活動を開始する。2014年3月末には、フジテレビ「笑っていいとも!」の木曜最終回にゲスト出演し、32年間続いた同番組の客演ラストを飾り、同年5月からは、マクドナルドの新商品CM「とんかつマックバーガー」にも出演。6月には、アジア最大のリゾートホテル、ヴェネチアン・マカオリゾートホテルにて鮮烈な海外デビューを飾った。
山田:私は、やまとなでしこプロジェクトに入られている先輩から茶道部の新歓イベントの際に説明を聞き、「和をみんなで学ぶ」ことに興味を抱いたことがきっかけです。
池谷:私は、成人式の着物選びをする中で「昔ながらの伝統を守りながらも現代アレンジを加えた着物」に出会い、「伝統と現代アレンジの融合」に好感を抱きました。そうした活動に参画したいとインターネットで検索して、やまとなでしこプロジェクトに出会ったことがきっかけです。
澤:私の場合は幼い頃から祖母や母の影響で茶道や着物の着付けに親しんでおり、日本の文化に身近に触れていたのですが、大学の茶道サークルに入って初めて、「大衆的なはずの浴衣も着られない人が多い」と知りました。祖母の世代の人たちはみんな知っている「着付け」などの和の伝統を受け継がないのは「勿体ないな」と思っていた中で、やまとなでしこプロジェクトの先輩を雑誌で見つけ活動に興味を持ちました。
酒井:私は慶應義塾大学へ入学する前に武蔵野美術大学空間演出デザイン学部で2年間、インテリアやファッションを勉強していました。海外へ紹介できる「伝統的な技術や素材を使ったデザイン性の高い日本製品」を発信していく必要性を感じており、身近になりつつあるデザインと、伝統産業及びその他の分野の人とをつなぐデザインコンサルタントになりたいと考えています。
そのため、美術大学の専門的知識だけでなく幅広い視野をもって学びたいと、この春に慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス(以下SFC)へ入学しました。やまとなでしこプロジェクトへの参加は、日本経済新聞でやまとなでしこプロジェクトの記事を見て「SFCにもこんな活動があるのか」と知ったことがきっかけです。
葛西:(僕が電通にいた)一昨年くらいは、企業とコラボレーションして、日本酒や味噌のプロジェクトを2年間くらいやりましたね。僕が主に関わった味噌のプロジェクトは、全国の味噌メーカーが出資し合って作られている全国味噌工業協同組合連合会(以下、全味工連)という団体から「若い人向けの味噌のPRを考えて欲しい」って依頼をいただいたもので。全味工連の勉強会などに参加して、女子大生目線での「味噌を若い人たちに普及する方法」をチームにわかれてプレゼンテーションしましたね。
池谷:私は当時まだ参加していなかったのですが、「味噌で女子力アップ」というテーマで発表をしたそうですね。
葛西:そうそう。「味噌は女子力アップに役立たない」「味噌はダサい」などのイメージを、「パッケージを変えることによってイメージを変えられるのではないか」なんて話していました。
池谷:また、私が参加してからは、丸の内で行われた農林水産省のイベント「ジャパンフードフェスタ」で「女子大生がつくる豚汁」の販売を2日間しました。2年生のときです。 加藤:お友達など、周りからの反応はどうでしたか?みそプロジェクトのプレゼンの様子。
フードフェスタに参加した際の様子。
池谷:「なんで味噌?」と言われたのは覚えています。味噌を日常的に使ってもらうまでは至らない人が多かったのですが、TwitterやFacebook、ブログなどでプロジェクトに関する発信を見て、やまとなでしこプロジェクトのメンバーになってくれる人が増える副次的な効果がありました。
加藤:社会人として接した葛西さんから見て、やまとなでしこプロジェクトの活動はいかがですか?
葛西:「みんな真剣に考えていて凄いな」と感心していますよ。全味工連の皆さんも凄く満足されていたおかげで、2年間もの長期にわたってコラボレーションすることができました。僕が和太鼓奏者としての道を歩むため、電通をやめたので終わってしまったような感じが申し訳ないです。「伝統は、今の若い世代の子たちの感性と融合させることでしか生き残れない」と考えているので、彼女たちは素晴らしい活動をされていると思いますよ。
(12月号)「今思えば、就職活動中独特の空気感に流された面が多少はありました」 「日本のインターンシップは期間が短いですよね。アルバイトとかも3か月目くらいでようやく楽しさに気づくことができるもので、数週間という期間ではなかなか伝わらないかと」