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メリービズ株式会社 – ビジネスインフラの構築で経理の負担減! 任せて安心・経費記帳代行サービス

オビ 企業物語1 (2)

PICK UP★注目のサービス

ビジネスインフラの構築で経理の負担減!

任せて安心・経費記帳代行サービス

 

メリービズ株式会社/代表取締役 工藤博樹氏

◆取材:綿抜幹夫

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経理や総務、労務など経営の裏方を担うバックオフィス業務は、新たに起業する人はもちろん、既存の中小企業にとっても負担が大きい。そうした現状に呼応して、近年ではバックオフィス業務を請け負う企業が増えてきた。なかでもメリービズ株式会社では経費記帳代行サービスに特化した事業を展開し、その動向に注目が集まっている。

 

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メリービズ株式会社 代表取締役 工藤博樹氏

 

領収書のデータ入力&仕訳に強み!

 企業には、いわゆる営業などの分野のように最前線でお客様とやりとりをするフロントオフィス業務と、経理や総務、労務など経営の裏方を担うバックオフィス業務がある。その両輪がうまく機能しなければ、企業の発展は考えられない。ただ近年は負担の多いバックオフィス業務をアウトソーシングする企業が増えてきた。

 企業向けの経理支援をする仕組みとして同業他社が多く存在するなか、工藤博樹氏が創業したメリービズ株式会社では、元帳管理には関わらずに、あくまでデータをアナログからデジタルへ変換し、仕訳までの作業に特化する。具体的には、月末に溜まった領収書やレシートを封筒に入れて送るだけ。顧客の手を煩わすのは、たったそれだけで済むようなサービスになっている。

 

 さてここからがメリービズの本領発揮部分。届いた領収書やレシートをすべてスキャニングにかけ画像化し、全国にいる300人の記帳スタッフにネットで送る。記帳スタッフの第一チームの人には、レシートの画像が1枚表示され、それを見ながら日付、金額など数字を入力していく。この1枚のレシートはどの企業の誰が使用したものかは全くわからず、スタッフは入力のみの作業をしていくことになる。記帳スタッフにはもうひとつ、入力したものを見て勘定科目を決め分類していくという第二チームがある。タクシー代は旅費交通費、コンビニのレシートならば消耗品費、ということを仕訳する。前者は簿記の経験がなくてもできる入力作業をするだけのビギナー。後者は簿記検定2級以上、経理経験3年以上の実務担当者に限定したプロのスタッフ。いずれにも書類審査や実技審査を経て個人情報保護の誓約および秘密保持誓約書を締結した上で業務委託しているため、個人情報はしっかり守られ、顧客の安心も担保する。

 従来の1人1社担当方式で行えば、300枚のレシートを入力処理するのに300枚分だけの時間と労力がかかる。メリービズの方式であれば、同時並行的に300人が1人1枚入力するだけなので数分で済んでしまう。そのスピード感によって、顧客のもとには数日で経理データが届くのだ。

 

メリービズ株式会社02

 

社会に与えられる側ではなく、与える側になる

 カナダ生まれ、東京工業大学卒、日本IBMではグローバルプロジェクトを担当していた経歴を持つ工藤氏が、起業を目指しメリービズを立ち上げたきっかけは何だったのだろう。

 「20代、30代までの自分の目標は、キャリアを積み上げていくことでした。ただ40代や50代の自分をイメージした時に、年収を2倍にすればいいなどの考え方がピンとこなくなった。子どもが生まれたことをきっかけにして、自分がまだ幼かった頃に『社会に直接、役に立つ大人になりたい』と考えていたことを思い出しました」(工藤氏、以下同)

 

 社会に何かを与えられるケースは多い。サラリーマンであれば仕事をして給料をもらう。しかし社会に何かを返すことはあまり考えない。工藤氏はそこで「社会からもらってばかりではどんどん社会が枯渇していく。与える側の人間にならないと、世の中が良くならない。僕の子どもや若い世代に何かを与える」ことを考えはじめた。

 その結果、自分で事業を起こすことを強く思うようになったという。では具体的に何をする?となった時に、IBMを退社した後に携わったLocondo.jpの立ち上げや、他のベンチャーのコンサルティング経験が活きた。

 

 「ひとつの企業を立ち上げる際に驚いたのは、いかに届け出や手続き、申請業務が多いのか。その提出先も税務署、法務局、労働局、市町村役場……と多岐に渡ることを知りました。会社を起こすときには何をすれば良いのか、誰も教えてくれません。終電に乗って今日一日を振り返ると、物流システムの設計でも、在庫管理スタッフの雇用でもなく、書類と手続きに丸一日費やしていたことを知って愕然とすることもありました」

 トヨタやソニーなども元々は小さな町工場からのスタートだ。中小企業が大手になっていく、または安定した経営を継続していくのは並大抵のことではないはず。本業に集中できる環境があれば、もっと働くことが楽しくて生き生きでき、業績にも結びつけられる。

 「これまでに知り合った起業家の多くの悩みも事務作業の煩雑さでした。だからビジネスインフラをつくりたい。朝起きて電気のスイッチをつける、蛇口をひねると水が出る。それと同じようにビジネスにおける当たり前になるよう、事務作業をラクにできるサービスを提供することにしました」

 

本業に集中できる環境をつくるための仕組みづくり

 企業が本来やりたかったはずの本業に集中してもらうために経費記帳代行サービスをスタートした、メリービズの仕組みをもう少し掘り下げよう。

 「私たちはスタッフを紹介するのではなく、たとえば経理工場のようなものを提供しています」

 前述したように記帳スタッフは、すべてネットを使用した在宅ワークになる。特に東日本大震災の被災地を中心にした地方の人たち、介護や子育てで家を離れられない女性などの採用がほとんどで、ノルマを課すようなことは一切ない。在宅スタッフもハッピーで、メリービズを利用する中小企業もハッピーという、バランスのとれたビジネスモデルを確立しようとしている。

 

 そういった工藤社長の発想の源泉はどこにあるのか。

 「IBM時代にはIT関係に携わったことで、『断片化した人の時間や人の得意不得意部分をうまくつなぎ合わせることができれば、大きな仕事ができる』ということを学ばせていただきました。もうひとつは『いろんな人たちがいろんな条件の中でも仕事ができる世の中を作りたい』と思いました」

 だから仕組みのところは頭をひねって知恵を絞って、今のカタチになった。

 「実はただ入力するというのは単純作業のように思えるのですが、裏ではものすごい技術を使っています。社外秘ですけれど(笑い)」と自信を覗かせる。

 

 同業他社との差別化は?

 「大きく分けて3つ。1つ目は人と機械のベストマッチング。ITはあくまで人の間違いを起こさせないためのサポートです。2つ目は他社さんよりも決定的に早いこと。3つ目は精度がとにかく高いこと。入力する場合は同じレシートを必ず2名以上で入力させ、全部の数字が合うようになるまで終わらせない。ですからお客様からは非常に満足いただいています」

 

 もうひとつ特筆すべき点は、あくまでアナログなデータからデジタルへの変換に特化するために、マネーフォワード、弥生会計、会計王をはじめとする、ほかのシステムに対応するフォーマットでのファイル出力が可能になっていることだ。また供給過多の会計士市場に目を向ければ、特に中堅以上の事務所では、付加価値の高いサービスを顧客に提供することに注力するため、経費記帳代行はアウトソースしたい業務となる。そんな場合にメリービズはうってつけだ。会計士事務所の顧客である中小企業や個人事業者にメリービズの利用が促進されることもあり得るのだ。

 

ビジネスをもっとシンプルに、働いていて楽しい世の中に

 「起業して5年でネットや口コミも手伝って自然に広がっていった感じですね。メインターゲットは中小企業さんで、求人難もありまして経理部門のご苦労が多少は解消されて、とても喜んでいただいております。また去年資金調達をさせていただきましたので、今は積極的に顧客獲得をしようとウェブマーケティングを進めております。意外に大企業さんからもお声を掛けていただき取引をさせていただくケースもあり、実績と信頼が得られてきたように思います」

 

 これからの目標は?

 「ビジネスインフラではまだ経理の一部分しかフォローできていないので、みなさんが困っている労務や、社会保険の申請、新しい社員が入ったときの手続き、年末調整など、経理総務に関わる事務のすべてを自動化していきたいなと思っています」

 

 あくまで表舞台には出ずに黒子の立場でいいという工藤社長に、最後にネガティブな質問をぶつけてみた。メリービズのシステムを利用し経理に携わっていた従業員を5人から2人に削減できたとすると、経営者にはメリットになるが、当の従業員にしてみれば仕事を奪われることになる。そうした状況をどのように考えるのか。

 「確かに現実には起こり得る話です。でもそれも前向きに捉えています。経理部門の方々が、自分たちの能力を生かせるような仕事が見つかるきっかけにもなればいいなと。ビジネスをもっとシンプルに、企業経営の効率化、スリム化を計り、競争力をつけて海外と戦えるようになる。企業が本来やりたかったはずの本業で勝っていく気運が高まれば、こうした事業をやった甲斐があったということです」

 

 メリービズのシステムが、ベンチャーや中小企業にとって本業に集中できる環境づくりの一助となり、日本のモノづくりに、より良い影響を与えられることに期待しよう。

 

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工藤博樹(くどう・ひろき)氏…1975年カナダ・オタワ生まれ。10歳から高校卒業まで神戸在住。東京工業大学制御システム工学科から同大学院情報環境工学科へ進学し2000年卒業。日本IBMに入社後、8年間までグローバルプロジェクトのプロジェクトマネージャーを担当。その間にシンガポール・フランスへ留学し、2008年INSEAD MBA取得。経営戦略事務所にて大手企業向けに経営戦略をコンサルティング。’10年Locondo.jp立ち上げ。’11年スローガン新規事業パートナー、GREEグローバルアライアンス担当を経て、’12年2月にリブ株式会社(現・メリービズ株式会社)を設立、経理サービスを開始。FinTech協会代表理事も務める。

 

メリービズ株式会社

〒107-0061 東京都港区北青山3-12-7 秋月ビル6F

TEL 03-6880-9674

http://merrybiz.jp/

メリービズ株式会社03

・メリービズ(MerryBiz)

メリークリスマスのMerry「楽しい」とBusiness「ビジネス」の略Bizで〝ビジネスを楽しく!〟という意味

 

◆2016年4月号の記事より◆

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