次世代の産業を担う【中小企業】初めて明かされる秘話
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オーナーは判断力を磨き決断しよう ‐ 元銀行マンが明かす「これだけは知っておきたい」中小企業経営講座

 

オビ コラム

元銀行マンが明かす「これだけは知っておきたい」中小企業経営講座 第18回

オーナーは判断力を磨き決断しよう

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企業は生き物であり日々変化している。オーナーは氾濫する情報の中から「何が重要で、優先すべきか」を「判断」し、「決断」し、実行しなければならない。そのためには日頃から情報が流れ込むシステムを作り上げておき、重大案件には敏感に反応し、判断する力を磨き、決断して物事に対応することである。

決断とは「断じて決する」ことなので、自ら不退転の決意で行動を起こすことである。しかし「良い結果」を出すためには「継続は力なり」、信念を持ってやり続けることが必要である。そのためには「裸の王様」になっては駄目で、「自分も現場主義を貫き、上から目線ではなく、自社の強みは何か(一番重要なのは組織力)、目標達成のためには何をしなければならないか、チームとして考えることである。そしてPDCAサイクルを着実に回すことである。

今回は危険信号にはどんな信号があるかを列挙するので、これら信号が出た時は、迅速に対応、判断、決断して頂きたい。

 

(1)情報入手先と特徴等

同業者・銀行等→日々取引しているので生きた情報である。

新聞・テレビ→話題の情報が網羅的に流れるが、それがどのように動くか仮説を立てる。

インターネット→情報量が非常に膨大だが、スピードがある取捨選択をする。

イベント→東京ビッグサイト、幕張メッセ、東京国際フォーラム等に顔を出し、新製品を見る。

専門誌→深堀りした事柄を読み、内容を理解する。

帝国データバンク、東京商工リサーチ→有料であるが、事実確認のためには極めて有効。

 

(2)金融面を中心とした危機現象と決断ポイント

  • 先行き不安→受注量の急減

ベネッセコーポレーションの情報漏洩問題は本体の情報管理体制の強化、変革のみならず、取引先の変化が生じている。ベネッセと取引のある先がどうなるか十分情報を集めよう。

 

  • 倒産・民事再生

突然起こるケースが大半。それまで何か兆候があるか、見極めは難しいので、日頃から相手のオーナーと付き合っておくしかない。ヒアリングコミュニケーション:「近頃どうですか?」

 

  • 収益悪化→大幅減収、減益、連続赤字

上場企業であれば公表されるが、非上場企業であれば金融機関と違い決算書を入手できないので、日頃から相手のオーナーと付き合っておくしかない。ヒアリングコミュニケーション:「社長、ボーナスは何カ月出しました? 賃上げは何%されました?」

 

  • リストラ・再建→リストラ後の動向、再建難航

人員カットや本社移転、縮小等の動きは何らかの兆候であるので、これもヒアリングコミュニケーションである:「どうされましたか」。相手の会社の反応を読むことである。

 

  • 人事変動→内紛、社長・役員・幹部社員の辞任

今までの大番頭が辞める、見知らぬ第3者が社長に就任する等、人事面の動きは目に見えるので、感度を高くしてウォッチしておくことである。

 

  • 会社不祥事

社長のギャンブル代捻出のため会社の金の使い込み、経理部長の競馬代捻出のための帳簿改ざん、営業部長の業者結託したキックバック等、色々な不祥事がある。

 

  • ブラック企業→過重労働・労基法違反

ネットが発達しており「2ちゃんねる」等にすぐ書き込まれるのでインターネットから目が離せない。

 

  • 実体不明会社→幽霊会社・詐欺会社

お客の方から声がかかって調子の良いことを言われて、取引を開始する時のチェックとして、新規取引開始書等で取引条件を記入させるとともに、帝国データバンク、東京商工リサーチの評点を取る。HPを見る等の初動動作を習慣付ける。

 

  • 手形→市中金融筋での手形、手形ジャンプ、融通手形

帝国データバンク、東京商工リサーチ、銀行筋等は早期に情報をキャッチするのでコミュニケーションをとっておくことが重要である。

 

  • 資金面変調→支払遅れ、ジャンプ、高利貸利用、支払条件変更、給与遅配、借入返済猶予、未収金

条件通りでない動きが出たら危険信号と思って間違いなし。会社としてどう判断し、決断するか即刻結論を出し実行すること。

 

  • 取引先動向変化→仕入先・販売先の撤退、債権、動産譲渡登記、振出手形銀行の変更

メイン銀行の手形変更は入出金パイプの変更なので注意を要する。

 

以上、企業業績に直結する変動要因をアットランダムに並べてみたが、客観点データ・情報が充分ある上での判断では遅すぎる。決断を下す時には、日頃からアンテナを高くして〝感性〟で決定する必要がある。

 

(3)中小企業のオーナーはリーダーである

新規事業を推進する、複数選択案の中から最適な案を選ぶ、不採算事業から撤退する、海外進出を検討する、事業承継をどうするか、リストラをするかしないか等、決断を迫られる。その決断の源になるのが「信念」「ビジョン」「情熱」「勇気」「大義」である。

鳥が群れをなして飛んでいる場合、一番先頭を飛んでいる鳥がリーダーである。リーダーだから先頭を飛んでいる訳ではない。先頭を飛んでいるからリーダーである。即ちオーナーは、先頭を飛ばねばならない宿命にある。

リーダーシップ(オーナーシップ)を育む時間軸の3レベル 

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(4)「名経営者」に学ぶ、決断力とリーダーシップを高める言葉【名言】

 

  • ウォルト・ディズニー(ディズニー創業者、アニメーター)

「情熱を持つ1人は、情熱を持たない100人に勝る」

「成功させる方法は一つしかないとわかっていた。当たって砕けろ、とにかくやれ、ということだ」

 

  • 孫正義(ソフトバンク創業者)

「本当に何もないけど情熱だけは無限にある」

「どの分野で事業をするのかで将来の半分は決まります」

 

  • ビル・ゲイツ(マイクロソフト社の共同創業者・会長)

「成功の秘訣? それは大きなビジョンがあるかどうかだよ」

「切羽詰まったときにこそ、最高の能力を発揮できる」

 

  • スティーブ・ジョブス(アップル創業者)

「目標も計画もない人。ビジョンなき人生は、まるで海図なきくらげの航海、ランダムに捨てる麻雀のような仕事っぷり。自分の好きなことを、何としてでも見つけることです」

「すばらしい仕事をするには、自分のやっていることを好きにならなくてはいけない。まだそれを見つけていないのなら、探すのをやめてはいけない。安住してはいけない。心の問題のすべてがそうであるように、答えを見つけたときには、自然とわかるはずだ」

 

  • トニー・シェイ(ザッポス創業者)

「多くのお客様から愛される会社、それが我社の誇りです」

「『お客様と一生のお付き合いをする』という視点で、すべて考える」

 

 

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