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米澤総合法律事務所 米澤章吾弁護士|『知っていますか?「期限の利益喪失約款」』 経営お役立ちコラム②

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コラム米澤弁護士に学ぶ ~経営お役立ちコラム②~

知っていますか?「期限の利益喪失約款

◆文:米澤 章吾 (米澤総合法律事務所)

米澤章吾 弁護士 (1)

ご無沙汰しております。覚えていらっしゃる方もそうでない方も改めまして、「光の速さであなたのハートを打ち抜く」光速弁護士の米澤です。

趣味は失恋ソング熱唱と家で体育座りをすることで、好きな食べ物はバナナ、嫌いな食べ物はチョコレートです。だから縁日で売られているチョコバナナはチョコを全部剥がして、水でゆすいで、純粋なバナナになってから美味しくいただきます。

チョコバナナ

私は真夏でもスーツを脱がないので、裁判所近辺でスーツ姿で汗だくでウロウロしていたら、私だと思っていただければ幸いです。

 

前回2013年7月号に寄稿させて頂いた際、さかんに結婚願望について述べていたと思いますが、そちらの方は全く進展はありません・・・。

 

しかし!平成26年4月をもって,独立し「米澤総合法律事務所」の所長弁護士になりました!

仕事はますます充実!あとはプライベートですよね・・・。

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さて、前回は「契約書は何のために作るか」についてお話させて頂きました。

それでも、私のところにご相談に来る方は「契約書はないんですが・・・」「口約束ではあるのですが・・・」とおっしゃる方がまだまだ多いです。

特に、債権回収、つまり売掛金がいくら残っているけど取引先が支払ってくれない、とか、お金を貸したけど返してくれないとか、そういった問題について、契約書がないと、法的主張をするのはなかなか厄介です。

でも、債権回収って、まさに収入の要になるわけで、御社の経営を支える屋台骨のはずなんです。

契約書を作っていたときでさえ、担保をとっていない、資力を調査していないなどの理由で債権回収が難しくなる場合があるのに、いわんや契約書がないときをや、なのです。

 

数百万の債権を回収できないくらいなら、契約書を作成する手間をかけよ」という格言があるくらいですから。あっ、この格言は今私が作ったのですが。

 

さて、今回は、その契約書の項目の中でも、重要な条項の一つである「期限の利益喪失約款」についてお話いたします。特に分割払いを規定する際には必須の条項です。

これから、AとBという二人の人物が出てきます。その二人の間の愛憎を想像しながらご高覧いただければと思います。

ビジネス 2人

たとえば、AがBに対し360万円の債権を有しているとして、平成26年1月から毎月末日限り、BがAに対して10万円ずつ分割払いをする約束をしていたとしましょう。完済するのは平成28年12月末日のちょうど3年かかる予定になりますね。

 

ここで、Aがいくら催促しても、Bが一回も支払わず、そのまま平成26年7月になったとします。

このBはとんでもない奴ですよね。現実の世界でも、約束を破る人はごまんといます。私もデートの約束をすっぽかされて・・・あ、関係ないですね。

 

いずれにしても、Aとしては、もうBのことを信用できず、すぐにでもお金を回収したいところです。でも、ひょっとすると、Bは多額の債務を負っていて払えないのかもしれません。放っておいたら不良債権化してしまうかもしれないのです。

 

だったら、360万円全額を回収すべく、すぐにでも動きたいところです。

そこで重要なのが、契約書にBが支払いを一度でも怠ったら、当然に期限の利益を喪失し、ABに対し、残額一括について請求できる」旨の「期限の利益喪失約款」を規定することなのです。

 

「期限の利益」とは、平たく言えば、BがAに対し、10万円ずつ分割払いできる利益です。本来360万円一括で支払わなければならないところ、毎月10万円ずつ支払う期限が設定され、3年間かけて支払えばいい、というのはBの利益になるわけです。

そして、上記の期限の利益喪失約款は、Bが一度でも支払いを怠った場合は、その時点でその利益を「喪失」させるのですから、まだ支払っていない金額について、その日に一括で支払う義務が発生することになるのです。

 

具体的に今回の事例(平成26年7月までBが一回も支払わなかった場合)にあてはめると、もしこの期限の利益喪失約款を設けていた場合は、AはBに対し平成26年2月になった時点で、360万円全額請求できることになります。

なぜならば、1月分の支払いを怠ったことになるから、上記の期限の利益喪失約款によれば、「一度でも怠った」ため、期限の利益を失っているからです。なので、7月の時点でも当然360万円全額を請求できることになります。

 

逆に、この期限の利益喪失約款がなかったとすると、7月までにBが一銭も支払っていなかったとしても、AがBに対して請求できるのは、期限が来ている分の金額である60万円しか請求できません。

期限の利益を喪失していないため、平成26年7月分以降については、支払期限がまだ来ておらず、BはAに支払う義務がないままだからです。

 

「もう少し詳しく聞いてみたい~」という方は、是非ご相談ください。24時間以内に法律相談に回答するこの光速弁護士がお助けいたします。

 

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米澤総合法律事務所 米澤章吾 弁護士 『弁護士だからわかる! 予め契約書を作成する大切さ』

 

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米澤章吾氏(よねざわ・しょうご)…1979年東京都大田区生まれ横浜育ちのシティボーイ。早稲田大学卒業後、社会人生活の中で、会社を元気にすることこそが、ひいては従業員を、そして社会、国を元気にしていくのだという精神を培い、弁護士となり現在に至る。too shy shy boy。

 

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