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折戸勇平(社会保険労務士事務所みなとパートナーズ)| 「社長!そのケース助成金がもらえますよ! 」

 

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社長!そのケース助成金がもらえますよ!

◆文:折戸勇平 (社会保険労務士事務所みなとパートナーズ)

 

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 「社長! そのケース助成金がもらえますよ! 」 

はじめに、私が企業訪問をしヒアリングをしていると、表題のセリフを言うケースが、結構な頻度であります。助成金自体はたくさん用意されているものの、これを積極的に企業へ周知するということは行われていないため、助成金を受給したいがどのようなものがあるかがわからない、とおっしゃる社長さんは少なくありません。

そこで、そんな社長さんのために、この場をお借りして、助成金の種類と受給できる額をほんの一部ではありますが、ご紹介させて頂きます。

 

そもそも助成金って何?

 

一言で「助成金」といってもその種類には様々ありますが、今回取り上げるのは、我々社会保険労務士が申請代行を行っている厚生労働省管轄の助成金です。この厚生労働省管轄の助成金には、次の2つの特徴があります。

 

1.返済不要

2.経済産業省等の助成金(補助金)に比べて受給しやすい

 

また、厚生労働省管轄の助成金は、原則会社が毎年度納めている「雇用保険料」がその財源となっています。したがって、「雇用保険料を納めている会社」であれば、助成金は当然に「受給する権利がある」ということになります。

生命保険の保険料を毎月納めているから何かあったときに保険金を請求できる、という仕組みと全く同じですね。
では、具体的にどのようなものがあるのかを見ていきましょう。

 

「従業員を採用したい!でも経費が…」

そんな会社にお勧めなのが、「特定就職困難者雇用開発助成金」「若者チャレンジ奨励金」という助成金(奨励金)です。

まず、前者は、母子(父子)家庭の母(父)、60歳以上の高年齢者など一定の就職が困難な方を原則ハローワーク経由で採用した場合に、90万円(短時間労働者として雇入れた場合には60万円)が受給できるというものです。

次に後者の「若者チャレンジ奨励金」ですが、これは、35歳未満で過去5年間にその分野において正社員経験が3年未満の若者を職業訓練生(契約社員)として雇入れ、実際に職業訓練(社内でのOJT及び社内でのOFF-JT又は社外でのOFF-JTを組み合わせた訓練)を行った場合、その訓練期間中1月当たり15万円を受給できるというものです(最大2年間)。

そのため、例えば、18万円でその若者を雇い入れた場合であっても、1月当たり15万円は奨励金で戻ってくるので、実質3万円で従業員を採用することができてしまいます。また、この奨励金はこれだけにとどまらず、その職業訓練が終了した後、その訓練生を正社員に転換して1年が経過すると50万円、2年が経過すると更に50万円が上乗せ支給されます。

 

また、この奨励金で特徴的なのは、ハローワーク経由での採用に限らず、自社募集で採用した方でも、前記の年齢要件等を満たしている場合には、奨励金の支給対象となる点です。経費を抑えて従業員を採用したい社長さん、上記の助成金を活用しての採用を検討してみてはいかがでしょうか?

 

受給例

例:25歳で正社員経験が2年しかない者を雇い入れ、6箇月間訓練を行い、その後、正社員に転換した場合 

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「パートさんや契約社員を正社員に転換したことはありませんか?」

御社にいるパートさんや契約社員の方を正社員に転換したという経験はないでしょうか?おそらく多くの企業がこのような経験があるのではないかと考えます。実はこのようなケースでも受給できる助成金があります。

具体的には、キャリアアップ助成金というもので、6箇月以上御社でパートや契約社員として雇用している方を正社員に切り替えた場合、原則40万円が支給されるというものです。毎年4月1日から翌年の3月31日までの1年間に最大10人分まで支給されるので、この正社員転換の奨励金だけで最大400万円(40万円×10人)の受給が可能です。

 

以上のように助成金の種類を簡単にご紹介しましたが、これら以外にも様々なものが用意されています。
なお、助成金の支給要件はかなり複雑ですし、申請するまでには適正な労務管理が必要となりますので、専門家の相談を受けながら申請することをお勧め致します。

弊所においてもお問い合わせ頂ければ受給までのアドバイスを丁寧にさせて頂きますので、お気軽にお問い合わせください。
せっかく色々と用意されていますので、是非上手に活用して頂いて経費削減につなげて頂ければ幸いです。

 

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kako-wb2CFCEmUsVMQbba 【プロフィール】
折戸 勇平氏(おりと・ゆうへい)…1979年兵庫県生まれ。甲南大学卒業後、営業職、飲食店での業務の中で培った人事マネジメントの経験をもっと多くの企業に活かしたいとの考えから、平成19年に社会保険労務士資格を取得。その後、上京し専門学校にて社労士試験対策講座の制作リーダとして約5年間勤務。その終盤には、社労士事務所にも勤務し、助成金の申請や就業規則作成等の実務を経験。2014年社会保険労務士事務所みなとパートナーズ代表社会保険労務士に就任。助成金と労働法に強い社会保険労務士。

社会保険労務士事務所みなとパートナーズ

東京都千代田区内神田2-5-6 Kamada BLD 8F

℡03‐6206‐8855

http://www.minato-cp.com/

 

2013年7月号の記事より

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