次世代の産業を担う【中小企業】初めて明かされる秘話
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こんな時代だから知りたいM&A(第6回)

オビ コラム

こんな時代だから知りたいM&A

(第6回)

◆文:秋尾星獅 (株式会社IPO・M&Aコンサルタントグループ)

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─ M&Aコラム応用編 ─ M&Aの疑問に応えます!!

その②/会社の売却先は、やはり資金力のある大企業の方が良いのでしょうか?

M&Aの先入観として、資金力のある大企業なら、会社も高く買ってくれるだろうという決めつけや思い込みがありがちです。その先入観、決めつけはM&Aにとっては大敵です。

資金力がある、成功している企業だからこそお金にはシビアである、という現実をしっかり認識する必要があります。

 

M&Aでは大きなお金が動きます。より高く好条件で売るためには甘い認識は禁物です。商売、物の売買には相場があるように、会社の売買価格にも相場があります。

 

資金力のある大企業は最近ではM&Aをよく勉強しており、M&Aの相場も知っています。大企業ならではの情報収集力を駆使して、御社の企業価値を徹底的に精査してきます。

従って、相手の資金力によって売却価格が変わるのではなく、売り手企業の企業価値をどう相手に認識させてその魅力を戦略的交渉に結びつけるかが大変重要になってきます。

 

それでは、資金力のある大企業に会社を買ってもらうメリットはあるのでしょうか。

 

まず、御社が売却した事業に対し、豊富な資金力を活かして投資を行い、事業を拡大してくれる可能性があります。

これまで手塩にかけて育ててきた会社が、大企業の資本によって更に飛躍していくことは、会社を売却した経営者にとっても大変喜ばしいことです。

 

また、大企業の資本が投下され、資金繰りが安定するというメリットもあります。従業員にとっては雇用の安定保証が実現し、安心して仕事に取り組むことができるようになります。

 

一方で、大企業ゆえのデメリットもあります。

 

売り手側と買い手側の規模があまりに違いすぎると、買収された会社の従業員は、あらゆる面において大企業の支配力の影響を強くうけ、従来の組織風土は軽視され、

買い手企業の基本方針を強制されたり、様々な売り手企業の意向が最悪無視される恐れがあります。

相手が大きすぎると、完全に傘下に収められてしまうため、残された社員の方々がかえって窮屈な思いをする場合もあるのです。

 

売却後の従業員の待遇などを考慮すれば、むしろ売り手企業と同程度の中堅・中小企業に買収してもらった方が良い場合もあります。

買い手企業とのシナジー効果が大きく、売却された会社の従業員は何かと頼りにされ信頼関係が構築しやすく、能力によって責任のある仕事やポスト、やりがいのある仕事に就ける可能性が高くなります。

従業員同士が協力し合うことで上手く組織文化が融合し、企業価値向上により中長期の事業収益性が高まる可能性があります。

 

買い手企業の選定は、資金力のある大企業にこだわらず、会社・事業の将来性や経営者自身、そして従業員にとってベストな結果をもたらす相手はどこか、という視点で慎重に検討すべきです。

 

 

その③/基本合意書や株式譲渡契約書の内容交渉や文書作成にあたっては、会社の事情を理解してくれている顧問弁護士を活用するのがベストである!?

会社の売却という大きな取引を行う上で、弁護士の存在は欠かせません。

基本合意書や株式譲渡契約書の内容を交渉したり、文書を作成していく際に、法律的な観点から適切なアドバイスをしてくれる弁護士は必要不可欠な存在と言えるでしょう。

 

ただ、もし御社が会社売却にあたって、御社の顧問弁護士に支援を依頼しようとしているなら注意が必要です。

今でこそ認知度が高まったとはいえ、やはり「M&A」は一般的に馴染みのない特殊な取引であることに変わりはありません。特に、売り手の立場でM&Aを経験することは、そう何度もあることではありません。

 

これは専門家にとっても同じです。弁護士なら誰でもM&Aの実務に精通しているわけではなく、一部のプロのみが専門的に業務を行っているというのが実情なのです。

 

彼らは、ビジネス知識、金融法務、知的財産など幅広い専門知識・能力を持って、M&Aなどの専門的なビジネス交渉の場で活躍しています。

また、M&Aには実際に経験した人間でなければ対応できないような問題が多く発生します。

税金をはじめとして、M&Aでは売却時に想定もしていなかった負担が事後発生するケースもあり、もちろん訴訟になるケースも存在します。よってM&A実務に精通している弁護士に依頼すべきなのです。

 

今回はここまで! 次回もM&Aコラム応用編【M&Aの疑問にお答えします】お楽しみに!

 

オビ コラム

◉プロフィール

秋尾星獅 (2)

秋尾星獅(あきお・せいじ)…1961年生まれ。55歳。独立系経営コンサルタント会社に在籍後、1991年仲間と現在の会社前身である経営・マーケティングコンサルティング会社を起業。2000年からIPO(株式上場)支援コンサルティング。2004年からM&A支援コンサルティング業務をそれぞれ本格稼働させる。2007年には社名を株式会社IPO・M&Aコンサルタントグループに変更。現任IMグループ取締役会長。

 

◉問い合わせ先

株式会社IPO・M&Aコンサルタントグループ

TEL 03-5979-2349

E-mail:info@ipoma-c-group.com

http://www.ipoma-c-group.com

 

 

 

◆2016年10月号の記事より◆

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