obi2_column

長島寿恵の健康コラム

「肝」が疲れていませんか?

長島寿恵の健康コラム201606

 

新年度がスタートして3カ月目となりました。新年度と共に、身体の切りかわりは大丈夫でしょうか。

春からこの時期にかけて、「肝」に負担のかかりやすい季節だと東洋医学では考えます。東洋医学で言うところの「肝」は、西洋医学で言うところの肝臓の働きも含みますが、それだけではなく自律神経の働きや、感情を調節する働きなども含んでいます。

よって、肝臓の数値は大丈夫であっても、筋肉や目、爪など様々なところに症状があらわれます。
例えば、足がつるとか筋肉が痙攣するとか、目が疲れやすかったり、充血しやすい、爪がもろくなったなども「肝」が疲れているサインとなります。

特に体質によって不整脈や、動悸、めまい、肩こり、息切れなど不定愁訴が生じやすいタイプの方がいらっしゃいます。5月病になりやすかったり、この季節に不眠や自律神経失調症になりやすい方もこのタイプの方に多いです。

 

◎「肝」に負担がかかりやすいタイプ

しっかり者で、きちんと仕事をする方ですが、いらいらしやすく精神的ストレスに弱い方が多いです。「肝」は怒りの感情ととても関係があります。

このタイプの方は、貧血気味であったり不眠にもなりやすいですが、コーヒーの好きな人も多いです。身体が疲れていても頑張ろうと交感神経を高めるコーヒーを好むのです。

「美味しいなあ。息抜きできたなあ」とリラックスに繋がるようなコーヒータイムを、朝とかに決めて飲みすぎないようにしましょう。

 

◎心がリラックスできることを見つけましょう。

休日映画に行くとか、温泉や日曜大工など、心が楽になることを見つけて気分転換することが大事です。

 

◎腹式呼吸で深呼吸しましょう。

イライラしやすかったり、交感神経が高ぶる方には腹式呼吸がお勧めです。お腹から息を吐くイメージ、そしてお腹にゆっくり吸い込むイメージで腹式呼吸をしましょう。

 

春は「肝」、そして次の夏は「心」の季節と移っていきます。イライラしたり、眠れなかったりで気の流れが滞ってしまうと、「肝」に熱が生じてしまいます。そうすると今度は「心」に負担がかかって心臓病になってしまったりと他の症状にも繋がってしまいます。
緑も美しい季節です。睡眠をしっかりとって、散歩や旅行、スポーツなど楽しくウキウキすることを生活に取り入れましょう。草花や木々が成長していくように、のびのび生きることが「肝」の働きを良くします。

 

obi2_column

●プロフィール/長島寿恵(ながしま・ひさえ)
青森県八戸市生まれ。東京薬科大学卒業。薬剤師、健康運動指導士、睡眠健康指導士上級、西東京糖尿病療養指導士、健康・食育マスター(財団法人日本余暇文化振興会認定)、日本メンタルヘルス研究コース終了。多彩な資格をもったユニークな健康づくり専門家として、全国で運動や、食生活、心の在り方の改善を提唱する講演活動を行っている。趣味:武道、ピアノ

★オフィシャルサイト「ヒサエ・スタイル」 http://hisae-style.co.jp/

★詳しくは、ヒサエ健康塾のホームページをご覧ください。http://hisaestyle.com

 

◆2016年6月号の記事より◆

WEBでは公開されていない記事や情報満載の雑誌版は毎号500円!

雑誌版の購入はこちらから