オビ コラム

inventor’s eye 山形発▶▶▶おとなの発明サークル No.007

元気な土で美味しい作物を!「竹炭─天と地の力」商標登録編

From :山形県発明考案振興会
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商標登録証「竹炭─天と地の力」の中身と、販売用チラシ

「最近の野菜はおいしくない」という疑問から始まった

山形県酒田市飛鳥字大林48にお住いの長谷部耕次(78歳)さんは、酒田ふれあい商工会理事、酒田地区交通安全協会副会長、平田地区地域協議会会長などを務めているために大変忙しい日々をおくっていますが、とても元気で活動的な方です。

ある日、農協のえだ豆部会長との会合の中で、「どうも最近の野菜はおいしくないね!」という話題になりました。肥料もその作物専用といわれるものを使用し、水、温度管理も農業指導員さんに従い生産しているというのに、どうしてだろう?

 

そうした疑問を抱いた長谷部さんは、時間があれば野菜づくりに励む農家を回ってその作業を観察していました。どの農家の方も真摯に野菜づくりに向き合って、懸命に作業を行っています。「どうしてだろう?」という疑問は長谷部さんの中で日に日に大きくなっていきました。

農家めぐりをはじめてしばらく過ぎたころ、ふと土壌の状態が気になりはじめました。「土に力がないのでは? 肥料成分が偏っているのでは?」確かに一般的には戦後約70年、化学肥料や農薬の使い過ぎで『土地が痩せる』状態になっていることは考えられます。植物にとって好ましい土壌とは、適度な水持ちのある「ふかふか」した状態を指します。それには微生物をはじめとする土壌生物がかかせません。野菜をおいしくするヒントはここにあったのです。

 

「野菜はまず畑づくりから」の原点を実践した

土壌から微生物やミミズなどの土壌生物が減ってしまったと仮定すると、それを復活させることができれば、野菜はおいしくなる。そんな時、長谷部さんは日本ライフ㈱で販売しているアーゼロンCという微生物を利用した肥料と出会い「コレだ!」と閃きました。山形の土壌に合う堆肥づくりに着手したのです。

 

農家で邪魔もの扱いされているもみ殻は通気性、透水性のために。成分にこだわった牛堆肥は肥料成分の持続性のために。竹炭は含水性を向上させ微生物の棲息場所を提供するために。

それらに有効微生物群を混合し、微生物の力によって化学肥料で偏った地力を復元させる堆肥を考案しました。さっそく様々な農家で使っていただいたところ、味が良い、根の張り、葉の色が良いなど多くの効果が報告されたのです。

 

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この堆肥を広く販売するために「竹炭─天と地の力」と名付けて商標登録しました。化学肥料による栄養の摂り過ぎや偏りなどの、いわゆるメタボ土壌による様々な障害を克服できると期待されています。

(出願:平成25年7月3日/登録:平成26年2月7日/商標登録 第5647293号)

 

 

 ◎鶴岡少年少女発明クラブNEWS

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日本国パスポート完成!

秋山鉄工内にある日本国末端技術研究所はクラブの応援団体として、今後もNPO法人の申請をして発明クラブに資金や人員的な支援をしていきます。そこで発明クラブ活動の紹介のための強力なツールとなるパスポートを作りました。クラブキッズや一般の子供達に配布していきます。

 

 

◎今月の発明家の言葉 〜Inventor’s Voice〜

「我々の目的は成功ではなく、失敗にたゆまずして進むことである」

ジョージ・スチーブンソン(George Stephenson)…イングランドの土木技術者、機械技術者。蒸気機関車を使った公共鉄道の実用化に成功した。「鉄道の父」と呼ばれており、彼が採用した1,435mmという軌間は「スチーブンソンゲージ」とも呼ばれ、世界中の標準軌となっている。

 

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